今年の夏は暑かったし、長かった……。それが今ではもう、とても寒い日があるほど。なんだか今年は秋が短い。
夏にサンサンと降り注いだ紫外線。秋はそのダメージをしっかりケアして、乾燥する冬に向けての土台づくりが必要なとき。秋が短いからといって、手抜きは許されないのだ。そこで、今から間に合う秋から冬にかけての美肌対策を紹介しよう。
お話を伺ったのは…辛 氾基先生医療法人社団三慶会
スキンキュアクリニック新宿理事長
医療法人社団三慶会
しん皮フ科クリニック理事長

金沢医科大学卒業後、東京医科大学と都立大塚病院に勤務。
レーザー治療を取り入れたいという思いから、大塚にある美容外科でレーザーを用いた治療について学び、しん皮フ科クリニック、スキンキュアクリニック新宿を開業。
取材担当:
永井 ひろみさん
株式会社
クリスタルジェミー 企画営業部・広報宣伝
日本IRプランナーズ協会検定会員(CIRP
『私が証明です』のCMでおなじみの中島香里が、代表取締役社長を務めるクリスタル
ジェミーで、広報・宣伝を担当。
「間近で見ても美しい社長のお肌の秘密を、皆様にお伝えしています」とのこと。
§§美肌のために肌のことを知っておこう!肌は体のもっとも外側にある組織で、体の内側を外的環境から守るために備わっている臓器だ。つまり、体の健康を保つために存在しているもの。体は、まず生きるために欠かせない臓器を守ろうとする。そのため、肌の健康は後回しになってしまいがち……そう、肌を健康で美しく保ちたいなら、まずは体の健康状態をよくすることが大切なのだ。次に訪れる肌の試練――冬の乾燥――を乗り切るためにも、化粧水や美容液、パックなどのスキンケアと同時に、体の内側からのケアも充分にしておきたい。
よいといわれるスキンケアをただやみくもに行うだけでは、本当にきれいな肌を手に入れることはできない。まずは肌を知ること。そうすると肌に対する意識が変わり、ケアの仕方も変わってくるはずだ。
●
表面から見えない部分も肌の一部肌は一番外側で外的刺激から体を守る表皮と、その内側で肌の弾力やハリを保っている真皮という2つの層から成り立っている。さらに表皮は、外側から順に、角質層、顆粒層、有棘層、基底層に分かれ、肌の健康を維持している。
●
表皮の新陳代謝アップが美肌の鍵表皮の最上層の角質層は、水分を保ち、外部からの異物の侵入を防ぐ。表皮の最下層の基底層では新しい細胞が作られ、それが角質層に向かって細胞分裂をしながら押し上げられ、古くなった細胞は最後に剥がれ落ちる。これが肌のターンオーバーである。ターンオーバーは正常な人では28日周期で行われるが、この能力が衰えると肌は新しく生まれ変わることができず、古い細胞が残って肌をごわつかせ、くすませる。透明感のある肌は、ターンオーバーがスムーズな状態から生まれるのだ。
●
肌の美しさは真皮で決まる表皮に守られた肌の内側の真皮では、たんぱく質の一種であるコラーゲンが生成され、バネのような役割をして肌を支えている。コラーゲンの減少は、肌のハリや弾力を失わせたり、シワの原因につながる。そしてコラーゲンの間を埋めているのがヒアルロン酸だ。その重さの数1000倍もの水を保つことができるといわれているヒアルロン酸。その働きによって肌は水分を保持している。だから、ヒアルロン酸が多ければ水分が充分保たれ、皮膚の表面まで潤うが、少なければ水分も減少して皮膚の表面も乾燥してしまう。
●
紫外線によって起こる肌の老化紫外線を浴びると、肌は表面を黒くするメラニンという成分をつくる。これ以上紫外線を肌の内側に通さないようにするためだ。そんな機能が本来備わっているほど、紫外線は体によくないものである。
地上に降りそそぐ紫外線A波とB波がある。このうちB波は、前述のように肌を黒くする作用がある紫外線で、大量に浴びるとターンオーバーがうまくできなくなり、できてしまったメラニンがシミとなって残ることがある。A波は、表皮を飛び越え、真皮に作用する紫外線。これが厄介で、コラーゲンやヒアルロン酸を破壊して肌を乾燥させてしまう。そして、乾燥によって肌にシワやたるみが現れる……これを「光老化」という。肌の老化はこの光老化によるものが主な要因とされている。
§§肌の成分と食べ物との関係は?肌を構成する主な栄養素は、約20種類のアミノ酸である。このアミノ酸から表皮を構成するケラチン、真皮を構成するコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、コンドロイチンなどがつくられるのだ。
真皮の内部では繊維成分であるコラーゲンが大部分を占めており、網目状になっている。エラスチンはコラーゲンに絡み合って肌の骨格をつくっており、ゼリー状であるムコ多糖類のヒアルロン酸、コンドロイチンなどがその間を埋めている。また、アミノ酸は表皮の天然保湿因子の主成分にもなっている。したがって、アミノ酸不足は、さまざまな肌のトラブルを発生させることになってしまう。
私たちは、肌にとって必要不可欠なアミノ酸を日々の食事から摂取している。肉、魚、卵、大豆などの食品が体内で分解されてたんぱく質となり、さらに細胞内のたんぱく質がアミノ酸に分解されるのだ。そのアミノ酸が真皮にある線維芽細胞で再合成され、最後にコラーゲンなどの美肌に必要な成分になる。
肌によい栄養素の摂取方法美しい肌をつくるには、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチンなどの肌内部に含まれている栄養素をそのまま摂取すればOKと思いがち。でも実は、食品は摂取した段階で細かく分解されるため、摂取した栄養素がそのまま肌に届くわけではない。例えばコラーゲンが含まれている食品を食べたとしても、その食品は体内で最終的にアミノ酸に分解され、そして体内のたんぱく質として再合成される。だから、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチンなどを再合成するために必要な栄養素を摂取することが必要なのだ。
コラーゲンを生成するためには、アミノ酸とビタミンCが必要。ムコ多糖類であるヒアルロン酸やコンドロイチンを合成するには、アミノ酸と糖質が必要だ。よって、コラーゲンなどを摂取しなくても、アミノ酸やビタミンC、糖質などの栄養素が含まれる食品を充分に摂取していれば、美肌をつくることは可能といえる。
しかし、どんなに合成を促進させる栄養素があっても、美肌をつくる材料がなければ意味がない。効率よく肌成分を合成させるには、合成を促進させる栄養素と、材料となる栄養素をバランスよく摂取しておくとよいだろう。
§§肌をケアするおいしい食べ物が知りたい!美肌づくりに役立つ食材・たんぱく質(皮膚の材料となる)
肉、魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品
・ビタミンC(コラーゲン合成を促進する)
ブロッコリー、パセリ、イチゴ、キウイフルーツ、レモン
・ビタミンB2(皮膚の新陳代謝を促す)
チーズ、うなぎ、納豆
・ビタミンB6(たんぱく質の代謝を促す)
サンマ、マグロ、さば、レバー、バナナ
・コラーゲンを含む食材
牛スネ肉、鶏皮、手羽先、ひらめ、かれい
・コンドロイチンを含む食材
オクラ、山芋、なめこ
美肌のための効率のよい食べ合わせ美肌づくりによい食べ合わせは、何と言っても、アミノ酸+ビタミンC。

フライドチキンにレモンの絞り汁をかけて食べるのは、コラーゲンに変化するアミノ酸がたっぷりの鶏もも肉と、レモンのビタミンCを一緒に摂る方法だ。焼き魚とすだちなどの柑橘系果物の組み合わせなら、カロリーを抑えながら理想的な肌をつくる栄養素を補給できるので、とても理想的といえる。
味覚の面から見ても、たんぱく質を含む食品とビタミンCが豊富な食品はとても相性がよいので、この食べ方には親しみがあるはず。これは美肌づくり以外にも、筋肉や臓器を形成したり血液を健康な状態にする際に効果的な食べ方。食べておいしいと思う組み合わせは、知らず知らずのうちに体の健康に役立つ組み合わせとなっているのだ。もちろん、健康のためにいろいろな栄養素をまんべんなくとることが大切なように、美肌づくりには偏りなく栄養バランスのとれた食事をすることが大前提であることをお忘れなく!
§§体の芯から肌をいたわる栄養満点のスキンケアを毎日の生活で何気なく食べているもの、何となくやっているスキンケアを見直すことで、肌は変わってくる。特に食事に関しては、これまで肌ケアという意識がなかった人も多いのでは? 外側からいくら高価な化粧品をつけていても内側のケアができていなければ効果は半減してしまう。内側の健康、つまり体の健康があって、初めて肌に美しさが取り戻されるのだ。日ごとに乾燥していくこの季節こそ、内側と外側の両方から毎日のケアを行うことが美肌への近道だ。
●内側の肌ケア
コラーゲンで潤う、ぷる肌レシピ
ピリ辛豚足炒め 287kcal
【材料】1人分
豚足(骨つき) 90g
ズッキーニ 1/4本
唐辛子 1/2本
おろししょうが 大さじ1
酒 大さじ2
ごま油 大さじ1/2
〔a〕
薄口しょうゆ、みりん 各小さじ2
砂糖 小さじ1
【
作り方】
(1)豚足を食べやすい大きさに切る。ズッキーニを厚さ5mm程度の半月切りにする。唐辛子は小口切りにする。
(2)圧力鍋に、豚足、おろししょうが、酒を入れて、豚足がやわらかくなるまで火にかける。
(3)フライパンにごま油を熱し、ゆでた豚足、ズッキーニ、唐辛子を入れて炒め、aで味をつける。
●
POINTボイルされた豚足を買ってくれば、もっと手軽に、短時間で調理が可能!
§§いつものケアを見直してダメージをリセット!●
外側の肌ケア紫外線ケアには何といっても保湿が一番! 毎日あたり前に行っているスキンケアだが、肌の保湿は充分にできているだろうか? ここで美肌をつくるスキンケアのポイントを知って、自己流のやり方を今一度見直してみよう。
(1)やさしい洗顔で古い角質を取り除く!
洗顔フォームはつっぱり感がなくおだやかに洗い上げるマイルドなものを選び、手をきれいに洗ってから、たっぷりとキメの細かい泡を作る(専用ネットを使うと簡単にできる)。泡を顔にのせて、こすらないよう、泡を転がすような感じで洗う。すすぎは人肌程度のぬるま湯でやさしく丁寧に。過剰な脱脂と刺激につながるので、熱いお湯による洗顔はNG! 最後はタオルで軽く押さえるように顔の水分を拭き取る。このときもこすって肌を摩擦しないように。夜の洗顔では、事前に蒸しタオルで毛穴を広げておくとより効果的。
(2)化粧水でたっぷりと水分補給!
洗顔後、またはお風呂を上がるとすぐに保湿をすること。化粧水はコットンまたは手のひらにたっぷり取り、まずは顔全体に化粧水をなじませる。この際、下から上へ、内側から外側へが基本。最後に手のひらで顔全体を包み込むようにしてしっかりと浸透させる。
(3)充分に保湿した肌をクリームで保護!
化粧水をつけた後は、クリームなどで肌に1枚膜を張ろう。これは化粧水で補った水分を蒸発させないようにフタをする意味もある。クリームを顔全体になじませたら、やさしくマッサージをするのもよい。ベタつきが気になるときはジェルタイプのクリームを選ぶとさっぱりと仕上がる。
特別な日には……ローションパックでぷるぷる肌を実感
効果的な肌保湿のために、週に1〜2回はローションパックをするのがオススメ。化粧水を含ませたコットンを何枚かに薄くさいて、肌にぴったりと張りつけて数分おくだけ。化粧水をただつけるより、肌にとどめておくことで、水分を浸透させることができ、毛穴を目立たなくしていく効果がある。長く肌の上に置いておくと水分が蒸発し、逆に肌を乾燥させてしまうので、長くても10分までに。
美容液で集中ケア集中ダメージケアをするなら、いつものスキンケアにプラスして美容液を取り入れよう。美容液を選ぶときは、シミ、くすみ、乾燥など、気になるダメージに合わせて。今、自分の肌がどんな状態にあって、何を必要としているのかを見極めることが重要だ。目元などのパーツ専用アイテムを使うもよし、徹底的に保湿美容液にこだわるもよし。シミには美白美容液を。特に気になるダメージの部分には、重ねづけすることをおすすめする。
(文:管理栄養士 志水あい/MediThink)
エキサイトキレイはこちら