
ストーブやファンヒーターなどの暖房器具を使う時期となった。消費者の不注意が火災などを招くケースもあり、業界団体では事故防止を呼びかけている。安全な使い方を心がけたい。
石油ストーブを消火せずに給油しようとした際、緩んでいた給油タンクのふたから漏れ出た灯油に、ストーブの火が引火した。14年間使っていたファンヒーターが、部品の劣化と内部のホコリで温度制御できなくなり、異常に過熱して、周囲の壁面に着火した――。
生活用品の事故情報の収集や分析を行う独立行政法人「製品評価技術基盤機構」によると、2003〜05年度の3年間に報告された暖房器具の事故は、石油ストーブが301件、石油ファンヒーターが44件、電気ストーブが571件。
特に、石油ストーブでは、洗濯物の落下(68件)、給油タンクの締め付け不良(52件)、布団などの可燃物の接触(36件)など、使用者の誤った使い方や不注意が原因のケースが、8割を占めた。他の暖房器具でも、誤使用による事故の割合は高い傾向という。
このため、メーカーなどでつくる日本ガス石油機器工業会は今月、石油ストーブやファンヒーターなどの使い方に関するチェックリストを作成した。消防署や消費生活センターなどで配布し、消費者に注意をよびかけている=表=。
「分かり切ったことが守られずに事故につながっている」と同工業会の岸智彦さんは指摘し、「器具を使っていて異臭や異常な音がした時は故障や部品の劣化の可能性があるので、専門家に点検を依頼してほしい」とアドバイスする。
家電メーカーなどでつくる家電製品協会も03年から、電気ストーブや電気カーペット、こたつなどの安全診断をホームページ(
http://www.aeha.or.jp/anzen/anzen.html)で行っている。「ストーブ本体が変形、損傷しているか」などの質問に回答すると、対処法が表示される。
換気も大切 閉め切った部屋(6畳洋室)で石油ファンヒーターを使うと10分ほどで、二酸化窒素の濃度が、健康を保つための指針値(0・1〜0・2ppm)を超えるという商品テスト結果が、国民生活センターから発表された。
テスト結果によると、30分後には、ぜんそく患者が一定時間その場にいれば呼吸機能を低下させる恐れがある濃度となった。
一方、運転を継続しながら、1時間に1分間、2か所の窓を全開にしたところ、二酸化窒素の濃度は換気をしなかった場合に比べて約40%も低下した。
テスト結果をうけて、同センターは〈1〉石油ファンヒーターの使用時は1時間に1、2回程度、しっかり換気する〈2〉ヒーターの設定温度は控えめにする〈3〉呼吸器の弱い人や子どもがいる環境では、より室内の空気汚染が少ない暖房器具の使用を検討する――などをアドバイスしている。
◆主なチェックポイント
・洗濯物を上に干さない
・給油は火を消してから行う
・布団やカーテンなどの燃えやすいものの近くで使用しない
・スプレー缶を近くに置かない
・転倒や落下の原因になる不安定な置き方をしない
・空気取り入れ口や吹き出し口のホコリを週1回程度取り除く(ファンヒーター)
・電源コードの傷を点検し、コンセントの容量を守るなど、コードやプラグ、コンセントを適切に使う(電気暖房器具)
・10年以上使った製品は買い替えを検討する
(日本ガス石油機器工業会のチェックリストなどをもとに作成)
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ソース:読売新聞)
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